
ロシア郵便(Russian Post)は、データセンター(ЦОД)サービスの入札を公示した。上限価格は54.8億ルーブル。落札した事業者は、同社が運用するIT機器の一部を専門事業者の施設へ移設し、データの処理・保管・バックアップ用の計算資源を提供する。
3拠点を相互接続
入札条件によると、落札者は3つの拠点を用意する必要がある。内訳はモスクワ市内に2か所、モスクワ州外の別地域に1か所だ。各拠点は相互に、また郵便会社の既存IT基盤とも接続しなければならない。
契約には、処理・保管の容量、高度な演算用の機器、バックアップシステムの提供が含まれる。さらに、一部機器の安全な設置と、データセンター間の高速通信回線の整備も求められる。参加には2740万ルーブルの入札保証が必要で、申込期限は11月10日。
過去にも大型案件
専門家によると、この規模は国内の商用データセンター市場では大きいものの、前例がないわけではない。2025年にはロシア連邦国家登録庁(Rosreestr)が約50億ルーブル相当の計算能力を調達した。ロシア郵便自身も2017年に26億ルーブルの同種入札を行っている。
同社は自社のデータセンターを移転するわけではない。そこに置かれた機器や情報システムの一部を、商用事業者の施設へ移す計画だという。
モスクワは空きが乏しい
課題は拠点の確保だ。専門家は、市場に空きサーバーラックはほとんどなく、特にモスクワ圏で不足が深刻だと指摘する。他地域は比較的余裕がある。
一方で、同社の財務指標が改善していることから、今回の調達は妥当との見方もある。情報システムの冗長化により、障害リスクを下げ、基盤の安定性を高められる可能性がある。
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