韓国金融当局、金融機関のネットワーク分離規制を全面撤廃へ
韓国の金融当局は、AIを使ったハッキングの脅威に対抗するため、内部網と外部網を分ける網分離規制を全面的に撤廃する方針を発表した。

韓国の金融当局は5日、金融機関に課してきた内部網と外部網を厳格に分ける「網分離」規制を全面的に撤廃する方針を発表した。高度化するAIベースのハッキングの脅威に対応するためという。
李億遠(イ・オグォン)金融委員長は同日、ソウル・汝矣島の金融保安院分院で、全面撤廃を盛り込んだ「AI時代のセキュリティ体制革新方案」を公表した。金融委は今年6月にセキュリティ目的の規制緩和を実施し、段階的な分離解除を進めてきたが、5カ月で全面撤廃に踏み切った形だ。
AIにはAIで防御
従来の網分離中心の環境では、金融機関がAIなどの新技術を防御手段として積極的に活用するには明確な限界があった。網分離は金融イノベーションを妨げる規制との指摘も出ていた。当局はこの制度を見直し、AI攻撃にはAIで防御する実効性あるセキュリティ基盤を築く考えだ。
同日には「網分離規制全面撤廃タスクフォース(TF)」も発足した。政府機関や関連機関に加え、民間のAI・セキュリティ専門家や全金融業態の担当役員が参加する。データの重要度別の保護体制、ゼロトラスト原則の適用、CEOと最高情報セキュリティ責任者(CISO)の責任範囲、侵害事故時の業務継続策などを集中的に議論する。
例外措置は常設化
セキュリティ強化のためAIやSaaSを使う際に暫定適用してきた網分離の例外措置は、常設の制度とする。ノーアクションレター中心の時限的な緩和から脱し、電子金融監督規定を改正して、金融機関が常時AIでソースコードを点検し、脆弱性を迅速に補えるようにする計画だ。
当局はブロックチェーンなど他の新技術についても、革新金融サービスの指定を通じた規制緩和を続ける。李委員長は「顧客の情報と財産を守れない金融会社は、すでに存在価値を失っている」と述べ、従来の管理方式や慣行を脱し、セキュリティ体制を全面的に刷新すべきだと強調した。
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