欧州HYDEF、極超音速迎撃ミサイルの第1段階を完了
欧州の極超音速迎撃ミサイル計画HYDEFが第1段階の技術目標をすべて達成。ポーランドも参加するコンソーシアムは2030年までに実証機を目指す。

欧州の極超音速迎撃ミサイル計画「HYDEF」が、第1段階の技術目標をすべて達成した。ポーランドも参加するコンソーシアムは今後、将来的に極超音速の巡航ミサイルに対処できる実証機の製造に向けた準備に入る。
3年間の成果
10月22日、マドリードで5カ国、共同武器調達機関OCCAR、防衛産業の代表者が、European Hypersonic Defence Interceptor(HYDEF)の3年間の作業を総括した。OCCARによると、主要技術はいずれも技術成熟度レベル(TRL)3以上に達し、基本原理が実験で確認された。最も進んだ一部の技術はTRL4〜6に到達している。
ただし、実用的なミサイルが完成したわけではない。第1段階の中心は、構想の策定、技術的解決策の検証、今後の開発リスクの低減だった。システム要件の分析も終え、次の作業の工程表も整えられた。
計画は2023年10月に始まり、予算は1億1000万ユーロ。うち1億ユーロは欧州防衛基金が負担し、残る1000万ユーロをポーランド、ドイツ、スペイン、ベルギー、ノルウェーが拠出した。
ポーランドの役割と今後
極超音速兵器はマッハ5超で飛行する。速度だけでなく、飛行中に進路を変える滑空機やミサイルは軌道予測が難しく、迎撃の難度が高い。
ポーランドからは2つの研究機関が参加する。Łukasiewicz研究ネットワーク航空研究所は空力と迎撃体(キルビークル)の推進・制御を、空軍技術研究所は空力設計、弾頭、衝突エネルギーで標的を破壊する「ヒット・トゥ・キル」技術を担当する。OCCARのデータでは、EUの助成額は2機関合計で約760万ユーロ、うち約580万ユーロが航空研究所向けだ。
OCCARの計画では、2030年までにTRL6相当の技術実証機を完成させる。ただし配備にはなお、システム統合、迎撃試験、軍の認証が必要となる。量産開始時期や導入先は発表されていない。HYDEFは早期警戒・迎撃を目指す欧州の取り組みTWISTERとも関連している。
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