Colsto、プロペラ機の微かな音でカメラ位置を特定
動画制作者のColstoが、プロペラ機のドップラー音と公開飛行データを突き合わせ、監視カメラの位置を約100m単位まで絞り込んだ。

動画制作者のColstoが、映像に手がかりがなくても音声から撮影場所を割り出せることを示した。プロペラ機の音に現れるドップラー効果を分析し、ADS-Bの飛行経路と照合して、監視カメラの位置を約100メートルの精度で特定した。動画は2026年11月2日に公開された。
音から場所を絞り込む手順
条件は、録画日と、米国本土という捜索範囲のみ。時刻は不明だった。映像には並木とぼやけた静止に近い画面が映るだけで、飛行機の音は耳では聞き取れないほど小さい。
Colstoは音声をスペクトログラムで表示し、周波数帯を拡大してドップラー効果による曲線を浮かび上がらせた。救急車のサイレンが近づくと高く、遠ざかると低く聞こえる現象と同じだ。単純化したモデルでは、周波数の変化幅から速度、変化の速さからマイクまでの最短距離を推定できる。
次に、約920秒(15分20秒)離れた2機の通過を選んだ。当日に米国本土を飛んだ機体のADS-Bデータを集め、ジェット機は除外した。最初は200メートル間隔の候補地点を格子状に作り、音の伝わる時間、機体の高度、地形の標高も計算に入れた。2機の間に他の通過音がなかった点も手がかりとなり、候補は約7万3000カ所から1万5000カ所に減った。
さらに各候補地について既知の飛行経路から曲線をシミュレーションし、スペクトログラムと比較。格子を100メートルに細かくしたところ、特定の地点と便の組み合わせが際立った。最終確認はGoogle Street Viewで、木々の形を映像と見比べて行った。
簡単ではない手法
Colstoによると、作業には数カ月を要し、5000行超のコードを書き、50GBのデータを処理した。誰でも手軽に動画の場所を特定できるわけではない。
一方、同じ動画のうち1分間だけを使い、録音時刻が20時37分(UTC)と分かっている条件でも、同じ地域にたどり着いた。時刻が分かれば、1回の通過で足りたという。ただし、使える航空機の音、飛行データ、範囲を絞る情報が必要になる。一部の音声処理後も曲線が残る例が示されたが、あらゆるフィルターやアプリで残るとは限らない。
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