ウォールパッド対策、既存マンションは対象外 ソウル市らが独自策
韓国のウォールパッド対策の告示は新築団地のみが対象。ソウル市と龍仁市が既存設備や建設中の団地向けに独自の対策に乗り出した。

韓国で、マンションのウォールパッド(室内端末)のハッキング拡大を防ぐ政府告示が新築団地にしか適用されず、既存の団地が保護の対象外になっている。住民の不安を受け、地方自治体が既存設備や建設中の団地を対象にセキュリティー強化に動き始めた。
2021年の流出事件と告示改正
2021年10月、ウォールパッドのハッキングが報じられた。全国638団地、約40万世帯の私生活の映像が流出した事件だ。国土交通部、産業通商資源部、科学技術情報通信部は同年12月31日、ホームネットワークの技術基準告示を改正した。団地サーバーから各世帯のホームゲートウェイまでの区間を、他の世帯と物理的または論理的に分離するよう求める内容だ。
改正前は全世帯が一つのネットワークを共有していたため、1世帯のウォールパッドが破られれば団地全体が同じ被害を受けるおそれがあった。改正告示は隣家のネットワークへの直接アクセスを防ぎ、被害の急拡大を抑える効果がある。
問題は適用範囲だ。告示は2022年7月1日に施行されたが、対象は施行後に事業計画承認を申請する共同住宅に限られる。既存のマンションやオフィステルなどの準住宅は対象外で、設備交換時に告示に従う法的義務もない。国土交通部の関係者は「既存マンションまで義務化するのは当面難しい」と述べた。
自治体の動き
ソウル市は今年3月30日、共同住宅管理条例を改正した。知能型ホームネットワーク設備を設置・交換する際、世帯間のネットワークを分離して構成するよう定めた。告示が及ばない既存団地にも、設備交換の段階で強化策を適用する狙いだ。
龍仁特例市は、告示改正から適用までの間に着工した「グレーゾーン」の団地に着目した。2022年から施工会社に公文書を送り、団地網と世帯網を分離するよう要請している。京畿道と龍仁市の品質検査では、この計画が実施設計や仕様書に反映されているかを確認する。
ある自治体関係者は「公文書や条例では限界がある。中央政府が既存マンション住民の安全にもっと配慮すべきだ」と話した。
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