Vitroscope、700万ドル調達 生きた人体組織を維持
バイオテック企業Vitroscopeが700万ドルを調達。灌流プラットフォームで生体組織を数日間維持し、創薬に役立つデータを生み出す。

バイオテック企業のVitroscopeは、500万ドルのシードラウンドと200万ドルの非希薄化資金を合わせ、計700万ドルを調達した。免疫反応や治療への応答、疾患メカニズムをリアルタイムで調べる灌流プラットフォームを開発している。
シードラウンドはCerberus VenturesとYZR Capitalが共同で主導し、Arcas Ventures、Golden Egg Check、Devico Invest、Carles Reina氏らエンジェル投資家が参加した。非希薄化資金はノルウェー研究評議会(Research Council of Norway)が提供する。累計調達額は880万ドルとなった。
静的なウェルプレートの限界
研究現場ではオルガノイドや新鮮なヒト組織といった高度なモデルの利用が広がっている。しかし静的なウェルプレートでは、これらに必要な流れや酸素の条件を再現できず、組織の生存期間や実験期間、取得できるデータが制約される。同社の自動化された灌流プラットフォームは、生きた組織に制御された流れを保ち、より長い実験を可能にする。
主力の「vitro.alive」は、プログラム可能な灌流、酸素・pH・温度のリアルタイム制御、ライブセルイメージングを卓上型装置にまとめた。独立した6つの実験を並行して実施でき、一般的な倒立顕微鏡で使える。研究者は既存の組織モデルをそのまま使える。
Instant Bioとの取り組みでは、血管化したヒト脳オルガノイドをvitro.aliveで7日間灌流下に維持した。別の研究では、ヒト初代肝細胞が標準的なウェルプレートでは形成しなかった組織構造をこの装置上で作った。糖尿病性腎臓病に関連する受容体AdipoR1を欠く腎細胞では、生理的な流体の流れへの応答が低下することも示された。
今後の計画
資金は、vitro.aliveの商用展開と、より高スループットな「vitro.scale」の検証に充てる。vitro.scaleは96の並列実験に対応する予定で、現在開発中だ。顧客テストは2027年に始まる見通しで、発売は2028年を予定している。同社は中核技術と手法について、複数の国際特許を保有している。
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