英CMA、Metaの新規約を調査 AI開発へのコンテンツ利用を懸念
英競争・市場庁(CMA)がMetaの新たな取引条件について調査を開始した。出版社のコンテンツが同意なくAI開発に使われる懸念がある。

英国の競争・市場庁(CMA)は、Metaが自社プラットフォームを利用する事業者に適用しようとしている取引条件について、調査を開始した。ニュースサイトなどのコンテンツが、権利者に利用方法を選ぶ自由を与えないまま、MetaのAIツールを含む製品やサービスの開発に使われかねないとの懸念が背景にある。
調査の焦点
CMAの発表によると、調査ではMetaが英国市場で支配的地位にあるか、また提案された条件がその地位の濫用に当たるかを見極める。出版社や企業が、拒否すればMetaのプラットフォームを通じた読者への到達力に影響が出かねない条件を受け入れざるを得なくなる可能性があるという。
問題視されているのは、Metaのサービスを使う組織のウェブサイトからコンテンツを収集し、AIを活用したサービスなど自社製品の開発に使うことを可能にしうる条項だ。コンテンツの持ち主が利用を望まない場合でも、そうした使い方ができる恐れがある。
延期から停止、そして調査へ
Metaは当初、変更を10月30日に適用する予定だったが、11月20日に延期し、10月28日には関係者との協議が終わるまで適用を停止すると発表した。それでもCMAは、1998年競争法に基づく調査を始めることを決めた。
CMAは、報道機関が二者択一を迫られる事態を懸念している。コンテンツの利用を認める条件を受け入れるか、読者や広告主に届くために必要な機能を失うリスクを負うかである。プラットフォームと情報の作り手の力関係を問う動きといえる。
CMAはMetaの違法性を認定したわけではない。現段階では証拠の収集と、Metaや影響を受ける関係者からの聞き取りを進める。これとは別に、Metaの新しい商用サブスクリプションサービスが外部リンクを掲載する組織に与える影響についても検討している。



