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T2、MVNO立ち上げを事業化 パートナー25社、シェア60%

ロシアの通信大手T2は10年かけてMVNOの立ち上げ支援を独立した事業に育てた。現在25のパートナー事業を運営し、市場の60%を握る。

Mobile network tower at dusk with smartphones showing different branded mobile services that share one network.
画像: rb.ru

ロシアの携帯電話事業者T2は、仮想移動体通信事業者(MVNO)の立ち上げ支援を、10年がかりで独立した事業に育てた。現在は25の本格的なパートナー事業を支えており、国内MVNO市場でのシェアは60%に達する。かつて競合から「おもちゃ」と笑われた取り組みが、停滞する通信市場で成長源の一つになっている。

10人未満のチームから出発

MVNOは、銀行や小売企業などが大手事業者の設備を借り、自社ブランドで通信サービスを提供する仕組みだ。T2での取り組みは2016年に始まり、当初は10人に満たないチームによる実験だった。2014年にRostelecomとT2が移動体通信資産を統合しており、Rostelecomの事業がT2網上で最初の本格的なMVNOになった。経営陣はこの分野を戦略に組み込んで資金を投じ、Yotaでの構築経験を持つチームを招き、のちに既製の技術基盤を持つ企業も買収した。

初期の大型パートナーでは、T-Bankが2017年12月に、Sberが2018年9月に「SberMobile」を開始した。これらを機に銀行系MVNOがロシアで広がり、T2には在宅インターネット事業者から交通システムまで、数百社から問い合わせが寄せられたという。

価格ではなく付加価値で勝負

欧州のMVNOは割安なプリペイドで伸びたが、ロシアでは通信はもともとプリペイドが主流で、世界でも最安水準だった。そのためT2は交渉で「MVNOは本業に付加価値を生む」と訴えた。銀行は電話詐欺対策の強化、顧客との接点拡大、カード利用と引き換えの安価な通信というロイヤルティ施策を得た。

フルMVNOでは交換機や課金、不正対策の仕組みを自前で用意する必要があり、大企業でなければ難しい。T2は参入障壁を下げるため、無線網だけでなく技術基盤一式を借りられる軽量な方式を用意し、法務調整や規制対応、システム統合を引き受ける。Comnews Researchの推計では、2025年末時点のロシアの仮想ネットワーク市場は1110億ルーブルに達した。

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