Tumbleweed、墺最大の宇宙系シード690万ユーロ調達
オーストリアのTumbleweedがPactVC主導で690万ユーロを調達。宇宙経験のない研究機関や企業でも微小重力実験を行える環境を目指す。

オーストリアの宇宙スタートアップTumbleweedは、シードラウンドで690万ユーロを調達した。同国の宇宙テック分野では過去最大のシードラウンドとなる。同国初の商用衛星を打ち上げてからわずか4カ月後の発表だ。
ラウンドはPactVCが主導し、Vanagon Ventures、既存投資家のPrototype Capital、EWORのほか、海外投資家やエンジェルが参加した。
「箱に入った実験室」を軌道上へ
2024年創業の同社はウィーンとデルフトを拠点とする。独自の軌道プラットフォーム「Oasis」に、モジュール式の実験ポッドを搭載して提供している。研究者やメーカーは、自前の宇宙インフラを開発せずに微小重力環境を利用できる。
CEO兼共同創業者のJulian Rothenbuchner氏は、課題は輸送機そのものより、微小重力へアクセスする工程全体にあると語る。ペイロードの準備、打ち上げ承認、安全性の実証、軌道上の運用には専門知識が必要で、研究に数年を要することも多い。同社の認証済みポッドは電力とデータ通信を備え、顧客は自社施設で機器を設置・試験してから引き渡す。軌道上のポッドはリモートサーバーのように動作し、遠隔で実験を監視・制御できる。
初ミッションの成果と今後
初のミッション「Oasis Alpha」は2026年7月7日、SpaceXのTransporter-17で打ち上げられた。4社・機関の実験を搭載し、全員が宇宙利用は初めてだった。打ち上げの1年前に満席となり、料金は前払いだった。同社によると、機体は9カ月で製造され、業界標準の5倍の速さという。
このミッションで、宇宙経験のない組織でも3〜4カ月、約3万ユーロで実験できることが示された。同社の1万5000ユーロのプランには、ポッド、開発支援、打ち上げ、運用支援が含まれる。顧客の成約率は約40%で、約3分の2は問い合わせ経由だという。
2027年には3回のミッションを計画しており、医療研究、バイオテクノロジー、アグリテックの研究室からペイロードが集まっている。同社は10社を超える顧客を見込む。今後は大学や病院から、国立研究機関や受託研究機関へと顧客層を広げる方針だ。
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