Miso、ロボット学習用の作業映像事業「Miso Motion」開始
韓国のホームサービス基盤Misoが、バーテンダーや大工ら職人の一人称視点の作業映像を集め、フィジカルAIの学習データにする事業を始めた。

韓国のホームサービスプラットフォームMisoは3日、現場作業者の作業工程を映像データ化するフィジカルAI向け事業「Miso Motion」を始めると発表した。
フィジカルAIとは、画面上の文章や画像を扱うにとどまらず、ロボットなどに搭載されて実空間で物をつかみ、運び、扱うAIを指す。これを訓練するには、人が手と道具で作業する様子を一人称視点で撮影した「エゴセントリック映像」が大量に必要になる。テキストのようにネットから集められないため、現場での撮影が欠かせない。
帽子型カメラで普段の仕事を撮影
参加者はMisoが無償で貸し出す帽子型カメラ(モザキャム)を着け、普段の作業をそのまま撮影する。つばに付けたカメラが視線の向きに沿って手の動きや道具の使い方を記録する。対象は料理、バーテンディング、美容、木工、修繕、乗馬・馬の管理など手の技術を使う仕事で、個人も事業者も参加でき、撮影した映像に対して報酬が支払われる。
申し込めば誰でもすぐ参加できる仕組みではない。登録された活動分野と作業環境が個別のデータプロジェクトの要件に合う場合にMisoが参加を提案し、参加者は事前に案内された撮影条件と報酬基準を確認したうえで可否を決める。
10年の運営基盤を生かす
Misoは約10年にわたり、家の清掃や引っ越し清掃、エアコン清掃、インテリア施工などを顧客と専門家をつないで提供してきた。同社によると、これまでのパートナーは10万人超、累計注文は1,000万件超。全国で作業者を募り品質を管理してきた経験をデータ収集にも生かせるという。
海外ではすでに類似の収集が活発だ。ヒューマノイド開発の加速で、頭にカメラを着けた作業者の家事や工場作業の映像を買い取るスタートアップが増えている。一方で、報酬が低いという指摘や、作業者が自分の仕事を代替するロボットを教えることになるとの批判もある。
ビクター・チン代表は「現場の経験と専門性を持つ人々の選択と権利を尊重しながら、そのノウハウが技術の発展につながるようにする」と述べた。Misoは参加業種と地域を広げ、国内外の作業データを確保していく計画だ。
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