韓国カード業界、ステーブルコイン決済へ 発行体の凍結権が課題
韓国のカード各社がステーブルコイン決済の実証を進める中、海外発行体による資産凍結権限が新たな検討課題として浮上している。

韓国のカード業界がステーブルコインを使った決済事業を広げるなか、海外発行体の資産凍結権限が新たな検討課題になりつつある。
バイナンスのハッキングで再確認
現地時間29日、世界的な暗号資産取引所バイナンスで、57億ドル超の暗号資産がハッキングで盗まれた可能性が明らかになった。対象にはテザーやサークルが発行するステーブルコインも含まれていた。
発行体は事件後に関連資産を凍結した。取引所とは別に、発行体が資産の移転を管理できることが改めて示された形だ。サークルのUSDC利用規約は、特定のブロックチェーンアドレスからの移転を制限する権限を明記している。利用者が十分な残高を持っていても、アドレスが凍結されれば移転できなくなる可能性がある。
カード各社の実証実験
このため、外部発行のステーブルコインを決済に使う場合は、発行体の凍結権限を考慮する必要があるとみられる。韓国のカード会社は現在、決済・精算の技術検証(PoC)を進めている。顧客が保有するステーブルコインで支払い、加盟店へ代金をリアルタイムで精算する流れを試すものだ。
ハナカードは昨年12月にUSDC発行元のサークルと業務協約を結んだ。今月1日にはハナ銀行、テザーとの3者協約も締結し、海外発行ステーブルコインの活用先を広げる構想を描く。ただ、各社が例外処理機能をどう整えたかは、公開情報だけでは判断しにくい。
金融業界の関係者は「本格化に備え、資産凍結などの安全装置と統制体制の検討は必要だ」と述べた。米国など海外の規制にも含まれる内容で、国内制度に導入する際は不可欠として社内で検討しているという。
ステーブルコイン決済がカード業界全体に広がれば、海外発行体の統制権と国内決済事業者の責任をどう結びつけるかが、共通の検証課題になる見通しだ。
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