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ウェッブ望遠鏡、何もない宇宙空間で正体不明の輝線を検出

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が、過去の画像に天体のない領域で明るい輝線を検出した。発生源は特定できていない。

Deep-field infrared view from the James Webb Space Telescope showing distant galaxies against dark space.
画像: ギズモード・ジャパン

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の観測で、何もないはずの宇宙空間から正体不明の明るい輝線が検出された。ビッグバン直後に生まれた古代の天体を探していた天文学者チームによる発見で、論文は天文学術誌『The Astrophysical Journal』に掲載された。

場所は南天のろ座(フォルナクス座)にある一見何もない領域だ。ハッブル宇宙望遠鏡やウェッブでの過去の観測では天体が確認されなかったが、約3カ月間隔の2回の観測で光が捉えられた。

7つ目の信号

ミネソタ大学のメイソン・ヒューバティ氏らは、近赤外線分光器(NIRSpec)を使い、既知の天体の光を除いたデータから輝線を探した。検出された7つの信号のうち6つは遠方の銀河に関連していたが、7つ目は2023年8月と11月、88日間隔の2回の観測で、単一の明るい輝線として現れた。

輝線とは、原子や分子が放つ特定波長の光がスペクトル上で明るい線になったもので、天体の組成や距離、運動を調べる手がかりになる。今回は他の輝線が見つからず、この明るさなら過去の観測でも検出されたはずだという。

考えられる正体

宇宙の膨張で光の波長は引き伸ばされるため、波長だけでは遠方の天体か、より近い低エネルギーの天体かを判別できない。研究チームは、ビッグバンから数億年後の原始的な銀河の可能性を挙げるが、それなら過去の観測で写っていたはずだ。

ブラックホールが銀河中心を輝かせる活動銀河核が弱まった状態という説もあるが、その場合は別の輝線も観測されるはずである。ブラックホールが星を引き裂くような短期的な現象なら、約1年前の画像に何も写っていない点は説明できる。

正体が何であれ、極めて異例な天体であり、極限的な物理状態を探る手がかりになるとされる。

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