シャドーAI、ChatGPTの会話を消してもデータはサーバーに残る
ガートナーは、ChatGPTの会話を削除しても機密データはサーバーに残り得ると警告した。シャドーAIは情報漏えいの新たな火種となっている。

社内資料をChatGPTに入力して業務を済ませ、会話履歴を削除すれば、情報は完全に消えるのか。調査会社ガートナーは、必ずしもそうではないと指摘する。画面から会話が消えることと、AIサービスのサーバーからデータが実際に削除されることは別問題だからだ。
生成AIの業務利用が広がる中、企業の承認を得ずに個人アカウントでAIを使う「シャドーAI」が新たなセキュリティ上の脅威になっている。ガートナーは報告書「シャドーAIによるデータ漏えいに迅速に対応せよ」で、未承認のAIサービスへ流出したデータに素早く対処するよう企業に求めた。会社のパソコンでも個人アカウントでChatGPTを使えば、企業向けのセキュリティポリシーが適用されない可能性がある。
被害は拡大
ガートナーが引用したIBMの2026年版データ侵害コスト報告書によると、2025年3月から2026年2月までの全データ侵害のうち、シャドーAI関連は43%で、前年から2倍以上に増えた。1件あたりの平均被害額は539万ドル(約72億ウォン)に上る。
AIサービスは会話だけでなく、サーバーのリクエスト・レスポンスログ、安全性審査システム、一時保存領域、バックアップサーバーにも情報を保持し得る。ガートナーが示した一般例では、削除した会話やサーバーログは約30日残る可能性がある。安全性審査の対象になったデータは2〜7年、AI学習用に収集されたデータは最長5年保管され得る。実際の期間はサービスやアカウントの種類、データ処理方針で異なる。
すでにモデルの学習に使われた情報は、さらに削除が難しい。入力データがモデルの膨大なパラメーターに統計的に反映されるため、元ファイルを消しても影響を完全に取り除けない。特定の情報だけを除去する「機械アンラーニング」も、実用化には限界があるとされる。
企業が取るべき対応
ガートナーは、漏えいを確認したら、まずAI学習への利用設定を点検し、追加入力を遮断するよう勧める。流出したパスワードや認証情報の変更、事業者へのデータ削除要請、サーバーログやバックアップの保管・削除状況の確認も必要だ。
企業に求められるのは利用の禁止だけではない。従業員がどのAIにどんな情報を入力しているかを把握し、承認済みサービスとデータ管理基準を整えることが課題となる。
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