スペインのスタートアップ、10月に6.5億ユーロ調達 同月で過去最高
スペインのスタートアップが2026年10月に28件で6億5465万ユーロを調達し、10月として過去最高。ただしID Financeの5億4500万ユーロが大半を占めた。

スペインのスタートアップ・エコシステムは2026年10月、28件の案件で計6億5465万ユーロを調達した。10月としては統計開始以来の最高額となる。ただし、過去最高だった9月の11億703万ユーロからは40.9%減った。平均調達額は2338万ユーロだった。
前年との比較と偏り
2025年10月(1億3452万ユーロ)の約5倍で、2024年(2億758万ユーロ)や2023年(1億6870万ユーロ)の3倍超に当たる。一方、案件数は2025年の23件を上回ったものの、その前の4年間の水準には届かなかった。
背景にはID Financeの存在がある。同社は5億4500万ユーロを調達し、月間総額の83.3%を占めた。内訳は4500万ユーロの増資と5億ユーロの構造化債務で、主に消費者向け融資事業の成長に充てられる。同社を除くと、残り27件の合計は1億965万ユーロだった。
分野別・地域別
分野別ではフィンテックが4件で5億4752万ユーロ(83.6%)と突出した。次いで、欧州投資銀行(BEI)がImpressに融資した4000万ユーロのeヘルス、量子コンピューティングのQilimanjaro Quantum Techなどによる2620万ユーロのSaaSが続く。バイオテックは1374万ユーロ、AIは3件で491万ユーロだった。
地域別ではカタルーニャが15件で6億2891万ユーロ(96.1%)を占めた。ID Financeを除いても14件で8391万ユーロと首位を保つ。バレンシア州は879万ユーロ、マドリードは810万ユーロだった。
1〜10月の累計
2026年1〜10月の累計は273件で46億8075万ユーロとなり、2025年や2021年の年間実績をすでに上回った。大型案件はOpen Cosmos、PLD Space、Fever、Multiverse Computing、ID Financeなどが牽引した。一方で件数は比例して増えておらず、大型案件が数字を押し上げる二極化が進んでいる。ベンチャーキャピタル以外の資金調達手段や、BEI、SETT、ICF、CDTI、EIC Fundなど公的機関の関与も目立つ。
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